<行橋〜別府100キロウォーク2007>

行橋〜別府100キロウォーク(100km)

【大会概要】

日時:2007年10月6〜7日 距離:100km 会場:福岡県行橋市他
主催:実行委員会(要綱) 天気:晴れ 総合順位:?位/エントリー約2000人
タイム:21時間14分 テーマ:初ウルトラウォーク

【行橋〜別府100キロウォークについて】

本イベントはタイトルの通り、福岡県行橋市から大分県別府駅前(海門寺公園)までの100kmを歩くイベントである。制限時間は27時間で、昼過ぎ(14時)にスタートし、夜通し歩いて翌日の夕方までにゴールするというものだ。約30km毎にチェックポイント(CP:いわゆる関門)があり、マラソン大会のようなレストステーションがある。大会側が用意したエイドステーションや食料提供の場は少ないが、コース沿いにはコンビニが多いので、必要に応じて参加者が各自で購入しながらゴールを目指すことになる。1999年の第1回から毎年参加者が増えており、完歩者数、完歩率と合わせて表にしてみると
年度 参加人数 完歩者数 完歩率
1999 40 20 45.5%
2000 123 58 47.2%
2001 231 120 51.9%
2002 414 196 47.3%
2003 571 279 48.9%
2004 735 365 49.7%
2005 928 557 60.0%
2006 1451 895 61.7%
累計 4497 2490 55.4%
となる。参加者と同時に完歩率も上がっているが、累計で平均すると完歩率はたったの55.4%である。制限時間が27時間というのは厳しい時間ではないと認識しているが、それでもこれだけ完歩率が低いのは長距離ウォーキングの難しいところなのだろう。
100kmや250kmのウルトラマラソンには10回以上参加しているが、長距離のウォーキングにはまだ参加したことがなかったので、今回参加させていただくことにした。

【完歩の手引き・装備決め】

イベントの約2ヶ月前に、主催者から「完歩の手引き」なる案内が届いた。案内は次のような文章(詩?)から始まる。
想像もできないことに挑戦することを青春と呼ぶ
青春は苦しい 肉体も脳も肝もやばくなってくる
100キロは青春だ
さあ、覚悟はを決めてかかってきなさい
その心の程をみせてもらおうじゃないか
のたうち回ってもらおうじゃないか
2007年 温暖化と世の乱れが目立つ年の夏
いきなりサディスティックな文章で驚いた(苦笑)。
準備は基本的にウルトラマラソンや本気登山と同じで良いだろうと思っていたが、案内を読んで気になった点があったのでピックアップしてみる。

 ・シューズはメッシュか防水タイプか、約15万歩も歩くので慎重に選ぶこと。
 ・「脇擦れ」を防ぐため袖のある服を着ること。
 ・前もって、肛門の周りに「馬油」を塗っておくこと。ワセリン系ではもたない。
 ・折りたたみ傘があると便利。
 ・手袋は防寒だけでなく手のむくみも防ぐ。
 ・マメはテーピングや人工皮膚で予防する。
 ・マメができたら諦めて我慢して歩くこと。

やはり普通のウォーキングとは少し様子が異なるようだ。とは言っても萩往還250kmマラニック(20050502)の時と違うのは折りたたみ傘を持つことだけかな。馬油のことはよく知らないがディクトンスポーツを持っていれば大丈夫だろうし、マメなんてトラブルとして認識していない。雨対策靴(特にゴア)は逆に蒸れるのではないかと思う。リュックは普段マラソン用に使っている12Lくらいのものを選んだ。また防寒具を兼ねてゴアの雨具を持った。シューズはウルトラマラソン同様、本番でもシューズ界最高ランクのクッション性を誇るウェーブクリエーションを履くつもりだが、ウォーキングにはシューズの底が柔らかすぎるのかもしれない。クッション性が高すぎると、砂場の上を埋もれながら歩いて いる感覚に陥る。一方、クッション性が低すぎるのは膝への負担が気になる。今回が長距離ウォーキング初挑戦なので勝手がよく分からないが、とりあえずクリエーションで行くことにした。

【行橋正八幡宮に集合】

私は福岡県大牟田市在住。行橋市は同じ福岡県であるが遠かった……。行橋駅は非常に綺麗である。駅前にはスーパーとドラッグストアがあったので、飲み物を購入して集合場所の正八幡宮(正八幡神社)に向かった。駅周辺には参加者がタムロしており、集合場所が分からない心配は無い。
正八幡宮の受付でエントリーを済ませ、黄色いバンダナを横目に見ながら参道で昼食と着替えを済ませた。
行橋駅 正八幡宮

【スタート〜稲童漁協前(10km)】

豪勢な開会式(学者による準備体操、太鼓演奏、主催者 川本さん挨拶、宮司によるお祓い等)の後、号砲。混乱を避けるために20時間以内に完歩した経験のある人のみ列の前の方に陣取れる形になっていた。自光点滅ミニライト(私はホタルと呼んでいる)のスイッチを明るいスタートから入れるように注意があった。
スタートの合図があるも、2000人もの参加者が一斉に歩き出すので当然進むわけもなく、しばらく動けない。快適さという点ではウェーブスタートの導入が望まれる。
渋滞の中しばし歩くと今川に出る。川沿いの直線の遊歩道が参加者で途切れなく続いている。スタートしてから3kmくらいであろうか、今川を渡る地点は1列にならざるを得ないので大渋滞。こちらも別に急いでいないのでしばし待つが、やはりここでは人数が多いことを実感した。今川から離れると平地の中の舗装道路と変化する。5km地点に水色のバケツがあり、黄色シールで「ここは5km」という距離表示が初めて確認できた。
袚川にかかる沓尾橋を渡って細い道に入る。民家を抜けても細い道が続く。近隣の住民が驚いていたのが印象的だった。確かにこれだけの人数がぞろぞろと歩いていたら何事かと思う。長井浜海水浴場入口に焼肉屋があり、トイレと自動販売機があるので休憩入れる人が多い。私はノンストップで砂浜のコースに下りる。特徴的な貝殻があり楽しかったが、砂が靴中に入るのと足首が捕らえられるとで歩きにくいことこの上ない。しかし舗装道路ばかり歩いているのも面白くないので良い気分転換になった。海岸線沿いの防波堤の道を歩いて稲童漁港に到着。やっと10km。
開会式 今川
長井浜海水浴場入口の焼肉屋 長井浜海水浴場
防波堤 稲童漁港

【稲童漁港〜城井川エイド過ぎ(20km)】

稲童漁港を過ぎた公園でトイレ休憩。あぜ道を歩き抜けると綺麗な舗装道路に出て正八幡神社。ここも休憩にぴったりの場所であった。左手に築地基地が見え出すと基地のフェンスに沿って歩く。「立入禁止」の文字と有刺鉄線が物騒だ。国道手前に広い公園があり、コカコーラや爽健美茶の500mlペットボトルが100円で売られていた。有志の方々による演奏と交通誘導を頂きながら国道10号線に入った。
国道10号線は歩道があるので安心だが、やはり車が隣を結構なスピードで走ってゆくので少し恐かった。歩道も細いので前の人を抜くのにも安全面で気を遣った。城井川に出合うと川沿いの迂回路に入る。こちらは広くて車が来ないのでウォーキングにふさわしい道であった。桜並木を抜けて国道に戻るときに日没。ちょうど橋の上で夕日が沈むのを眺めながら、エイドのスタッフから頂いた水を飲みながら一時を楽しんだ。再び国道に出合い、20km地点。既に真っ暗だがコンビニのスタッフも店頭で応援してくれる。
トイレのある公園にて 正八幡神社
築地基地 有志の方々による演奏
国道10号線 城井川沿いの道
城井川のエイド コンビニの様子

【〜竹燈運河〜】

18時半の時点で既に真っ暗。坦々と国道を歩き豊前市に入る。暗さに飽きてきた頃、宇の島駅近くで「第四回 竹燈運河(於 電車が見える公園)」という立て看板を見つけたので喜び勇んで寄り道した。幻想的な竹燈の中、ちょうどアコースティックコンサートも行われており、癒しの一時となった。公園内でも大会のナンバーカードをつけていたので、周りの人からはかなり変な目で見られた(^^;)
ドラックストアで最中アイスのおやつを購入。ついでにトイレも借りた。「ISEKI」の看板がたつお店のところで30km地点。距離表示ゴミ箱にはホタルがついているが、周りが暗いのでこの距離表示を見落とした人は多いだろう。
この大会はコンビニの応援がありがたい。写真のように駐車場の半分を休憩所として提供してくれているところもある。気の毒だったのは国道を挟んでコースと反対側にあったコンビニ。せっかく休憩所を用意してくれていたのに誰も寄っていなかった。交通量が多いのでわざわざ国道を渡るのはおっくうだった、ごめんね!
竹燈運河 コンビニの休憩所

【中津駅CP(35km)〜宇佐神宮(55km)】

佐井川にかかる山國大橋を渡って大分県に入る。中津駅CPは第一チェックポイントである。CP到着時と出発時にチェックを受ける。35km地点で応援の人も多かった。プチプチを道路に引いて休憩所としていることに新鮮さを感じた。フルマラソンとウルトラマラソンの大会は合計で20回以上出場しているが、プチプチを地面に敷いて休憩所としているのは初めてであった。ブルーシートよりも座り心地が良かった。到着時チェックで頂いたSOYJOYを食してあまりくつろがずに出発した。まだまだ先は長い。到着時チェックには少々並んだが、出発時チェックではすんなりと進んだ。記入された到着時と出発時の順位を見てもかなりの人が休んでいたことが分かった。
今年度は約40km地点にあるTOTOの敷地内にあるトイレが開放されるということである、感謝。宇佐市に入り、宇佐神宮の案内も出てくる。この辺りは絶好調で1km10分を切るペースで飛ばした。私は自前のホタルを持ち込んでいたのだが、電池切れという準備不足丸出しのトラブルがあり、豊前善光寺駅手前のコンビニで電池を購入して交換した。かなりのペースで歩いていたのでついでに休憩もした。かなり寒くなっており、購入したあんまんがおいしかった。やっと半分の50km。疲労感はまだ無い。
宇佐神宮(公式サイト)は55km地点にある。国宝があり、大会前はあわよくば敷地内を散歩してやろうと考えていたが、あまりの暗さにすぐに断念した(そもそも夜の時間に敷地内に入れるか知らない)。また明るい時間にぜひ訪れたいと思う。中津駅CPの時はわんさかいた参加者もかなりまだらになっていた。国道10号線と213号線の分岐点には「神輿発祥の地 宇佐」の目立つモニュメントがあった。真っ暗の中を歩いているとこのようなモニュメントには目が留まる。
中津駅CP 神輿発祥の地 宇佐

【宇佐デイリーストアCP(60km)】

第二チェックポイントは60.3km地点にあるコンビニである。まだ疲労感は無いが寒い。テント内で座り込んでいる選手も多かったが、ずっといたら体が冷えきって動けなくなることが容易に想像できたので、飲み物等(名水「畑冷泉」と名菓子「ぽんつく」があった)を頂いてトイレをお借りしてすぐに出発した。時間は1:30。私は夜になると眠くなる体質なのでこれからが勝負。
宇佐デイリーストアCP 宇佐デイリーストアCP

【立石峠・七曲越え(60km〜80km)】

第二チェックポイントまではほとんど平坦なコースであるが、ここから3つの峠越えがある。1つめが立石峠。徐々に高度を上げていくので、ボクシングのボディーブローのようにじわじわと効いて来る。標高147mの立石峠付近では、遠方で救急車のサイレンが響き渡っており、参加者が倒れたのではないだろうかなどと考えてしまい恐かった。
70kmあたりからかなり睡魔が来て、歩き寝を続けていたが、次々に抜かれていくことに嫌気を感じたのに加え、40km地点付近で飛ばしすぎたツケで、75km地点の距離表示にてついにダウン。座り込んでしばし仮眠を取った。寒くてすぐに起きたと思うが、よく分からない。寝ていたのは時間にして15分くらいだろうか。
第二チェックポイントからコンビニはずっと無かったが、75.5km地点にファミリーマートがある。少し手前の公園でトイレ休憩をしたばかりだったのでパスして先を急いだが、お世話になった人も多かったのではないだろうか。
立石峠のアップダウンが落ち着いた頃に、国道とコースを分かれ七曲と呼ばれる第二の峠越えが始まる。七曲入口には自動販売機群があり、その横には杖が多数置かれていた。登山の時でも杖は使ったことが無かったが、疲労感が強いので藁をもすがる気持ちでお借りした。七曲の坂は勾配がきつく、確かに杖があると助かった。大通りからそれた山道で真っ暗。緊張感を持って上り続けた。
他の参加者とおしゃべりしながら歩き、頂上を過ぎたところで朝日を迎えた。睡魔と闘いながらの長い夜だったので気持ちよかった。七曲の出口に着くと周囲もかなり明るくなっており(時間は6:00)、赤松橋からは二連の眼鏡橋が迎えてくれた。
立石峠 杖
七曲 二連の眼鏡橋

【七曲出口〜赤松峠〜日出CoCoストアCP(85km)】

明るくなって少し元気になったが、体全体の疲労感がすごい。七曲出口の地点で歩き始めて既に16時間、100kmマラソンだったらとっくにゴールしている時間である。ペースを上げられないところがウルトラウォーキングの難しくてつらいところだろう。標高132mの赤松峠がまた長く感じることこの上ない。途中でハーモニーランドというサンリオのテーマパークがあるので(公式サイト)、歩きながら建造物の景色を楽しめたのは良かった。
赤松峠を下ったところにある、CoCoストアが最後のチェックポイント。このあたりの地名は「日出」と書いて「ひじ」と読ます。
赤松峠への登り 赤松峠

【終盤〜ゴール!】

第三チェックポイントでバナナを頂き出発。トレーニング不足は自業自得であるが、足が棒のようになっており、ペースがまったく上がらない。90km地点付近も1km15分のペースで歩き続ける。陸橋の上などから別府湾などが遠望でき、またどんどん国道沿いの店が増えていくので、気分は紛れて幸いだった。
亀川温泉を過ぎると公園が多く、緑色に癒された。別府タワーが見えると応援スタッフも増えてきて、駅前通りに出たあと右折してゴール。完歩証を読み上げていただき、ゴールの余韻に浸りながらしばしゴールの公園にて応援を続けた。スパイダーマンもいた(^^)
別府湾 終盤のコース
別府タワー ゴール
ゴール スパイダーマン

【別府温泉】

参加賞として別府温泉の日帰り入浴券が入っていたので、別府観光とクーリングダウンを兼ねて駅周辺を散策しながら温泉施設に向かった。今回お世話になったのは田の湯温泉。すこし場所が分かりにくかったが良い湯だった。
連休の中日ということでホテルに泊まり、翌日は別府観光を楽しんだ(姉妹サイト20071008記事)

【歩き終えて】

故障やマメができることなく、初めての100キロウォークを無事に完歩できた。気が付いたことを箇条書きしておく。
・中盤では1km9分台ハイペースで飛ばしましたが後半見事につぶれた。ペース配分が難しかった。
・100kmマラソンと比べて、全体的な疲労感はあまり変わらないが、内臓へのダメージはウォーキングの方がはるかに少ないと思う。
・足が少しは腫れるかと覚悟してましたが、ほとんど変化が無かった。むくみのほとんど無い。大村湾一周で30時間かけて160km走った(歩いた)時もあまり変わらなかったので(日記)、逆にいうと、パンパンに腫れた萩250km(日記)が足への負担大きすぎということなのだろう。
・後半は膝のばねが効かなくなるので、ウォーキングシューズよりもマラソンシューズのほうが良いと思う。前半はウォーキングシューズ、後半はマラソンシューズという選択肢もあるかもしれない。
・股ずれや肛門破裂が無かったので良かった。馬油が勧められていたが、私にはディクトンスポーツで問題無かった。

【時間記録】

距離 給水所名 通過時刻 関門時刻
00.0km 行橋正八幡宮(スタート) 14:08 ---
10.0km 稲童漁協前( 16:06 ---
20.0km セブンイレブン 17:57 ---
30.0km ISEKI農機 19:55 ---
35.0km 中津駅CP 20:50-21:04 23:00
40.6km TOTO 21:56 ----
50.0km 豊前善光寺駅前 23:44 ----
60.3km 宇佐デイリーストアCP 01:25-01:36 06:00
70.0km 立石峠下 03:29 ----
79.9km 七曲り出口 06:05 ---
85.4km 日出CoCoストアCP 07:27-07:40 13:00
90.0km コンビニポプラ 08:44 ----
100.km 海門寺公園(ゴール) 11:14 17:00

【総評】


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